【SOC2取得への道のり】効率的にSOC2発行まで到達するために押さえるべき3つのポイント
SOC2対応は、個々の統制整備やドキュメント作成だけでなく、社内の関係者を巻き込みながら進めていくプロジェクトです。
実務上は、内部統制の整備・運用に加え、どのようにプロジェクトを進めるかによって、レポート発行までに要する期間や負担に大きく差が出ます。
本記事では、効率的なSOC2取得に向けて押さえておきたいポイントをご説明します。
① 社内のコンセンサスを得る
SOC2対応は、特定の部門だけで完結するものではありません。
開発部門やインフラ担当だけでなく、全社レベルの統制(例えば人事・アクセス管理・委託先管理等)も検証対象となるため、複数の部門の関与が前提となります。
一部の部門だけで先行して対応を進めている状態では、
- 他部門への依頼が通らない
- ヒアリングの日程が調整できない
- 必要な資料が揃わない
といった形で、プロジェクト全体が停滞します。
SOC2対応を開始する段階で、全社として対応するプロジェクトであるという認識を共有しておくことが前提となります。
② 意思決定に関与できる立場の関与
SOC2対応では、運用の見直しやツール導入など、判断を伴う場面が継続的に発生します。
Fit & Gapの段階で抽出された改善事項についても、
- どこまで対応するか
- どの優先順位で進めるか
- コストをかけるかどうか
といった判断が必要になります。
これらを現場レベルだけで抱えてしまうと、判断が先送りになり、対応が進まない要因になります。経営層や決裁権限を持つ方が、プロジェクトとして明確にコミットした形で関与しているかどうかによって、改善事項への対応スピードに大きな差が出ます。
③ 監査法人の選定
SOC2対応では、監査法人とのやり取りが継続的に発生します。QAシートのやり取りや記述内容の確認、改善事項に関するすり合わせなど、細かなコミュニケーションの積み重ねによって進んでいくプロセスです。
監査法人を検討する段階で、
- 連絡が取りやすいか
- 日程調整が現実的なスピードで進むか
- 確認事項に対して適切なタイミングで回答が得られるか
といった点は、その後のヒアリングから検証完了までに要する期間や進め方の前提になる部分です。
また、専門性とは別に、コミュニケーションが成立するかどうかも重要な要素になります。会計士やITスペシャリストはいずれも専門性が高い一方で、それがそのまま分かりやすい説明や円滑なやり取りにつながるとは限りません。SOC2は一度取得して終わりではなく、継続的にレポートを発行することを前提とした枠組みです。そのため、ブランドや価格だけでなく、中長期的にやり取りができる体制かどうかという観点で監査法人を選定する必要があります。
まとめ
SOC2対応は、統制の整備だけでなく、社内外の関係者との調整を含めたプロジェクトとして進める必要があります。社内のコンセンサス、意思決定者の関与、監査法人選定といった点が揃っているかどうかによって、プロジェクトの進み方は大きく変わります。
本記事が、SOC2対応を進めるうえでの一助となれば幸いです。
