SOC2コラム

SOC2 Column

SOC2取得のメリットとは?

SOC2レポートの取得を検討する中で、「実際にどのような効果があるのか?」と感じる方も多いのではないでしょうか。

取得には一定の工数やコストがかかるため、具体的なメリットが見えないと判断が難しいものです。

本記事では、SOC2を取得することで得られる効果を、ビジネスへの影響という観点から整理します。


サービスの信頼性向上

“SOC2の取得”という表現をよく耳にしますが、実際にレポートを発行するまでのプロセスの粒度を少し高めると、以下のプロセスを踏む必要があります。

  • ”システムの記述書”と呼ばれるサービス提供に関する報告書を作成する
  • 記述書記載事項の検証を、独立した第三者である監査法人に依頼する
  • 監査法人が評価した結果として、無限定意見の結果である保証報告書が発行される

上記プロセスの結果として、独立した第三者である監査法人による評価が付されることで、企業が提供する情報(システムの記述書の記載事項)の信頼性に対する合理的な保証が付与されます。

一昔前は、金融機関や大手企業との取引の場合のみSOC2レポートの提出が求められていましたが、サプライチェーンにおける情報セキュリティへの関心の高まりから、中小企業やスタートアップ企業においても第三者による検証を受けているかを確認するケースが増加しています。


営業・商談や業務の効率化

新規顧客の獲得のプロセスや、継続利用の顧客から定期的に、膨大な質問で構成されたセキュリティチェックシートへの対応を求められたことがないでしょうか。

特にBtoBサービスを提供している場合、サービスを利用する側の企業は、価格の安さやサービスの充実のみならず、情報セキュリティの観点で利用できるのかを評価する必要があります。

従来の対応では、個社ごとに異なるフォーマットや粒度の質問が大量に送られてきては、窓口担当者が社内の関係者に展開をして、一社対応だけでも大きな負担となるケースは少なくありません。

情報セキュリティ体制の確認方法は会社ごとに異なりますが、SOC2レポートを提示することで、一部の質問への回答が省略または簡略化されるケースもあり、営業部門の商談成立までのスピード向上や、情報システム部門の対応コスト削減が期待できます。


ガバナンスの強化

SOC2対応を進める過程では、システムの記述書作成にあたって、社内の統制や運用プロセスの見直しが求められます。具体的には、これまで暗黙的に運用されていた業務についても、例えば以下のような観点で整理・文書化を進める必要があります。

  • 承認プロセスの明確化(誰が、どの範囲まで意思決定できるのか)
  • アクセス権限の付与・変更・削除に関するルール整備
  • ログ取得やモニタリングの仕組みの整備
  • インシデント発生時の対応手順の明確化

これまで暗黙的に実施してきた運用の確認や、不足している内部統制の整備・運用にあたって、結果として、

  • 特定の担当者に依存した運用(属人化)の解消
  • 業務の再現性・引き継ぎ容易性の向上
  • 内部統制の観点からのリスク低減

といった効果が期待できます。

また、これらの統制は一度整備して終わりではなく、継続的に運用・改善されることが前提となります。以上の観点から、SOC2対応は単なる監査対応にとどまらず、組織運営の情報セキュリティに関するガバナンス強化にもつながる取り組みといえます。


まとめ

SOC2レポートは、単にセキュリティ対策を示すためのものではなく、
「信頼性の可視化」「営業・業務の効率化」「ガバナンスの強化」という観点から、事業運営に直接的な影響を与える取り組みです。

特に、BtoBサービスを提供する企業にとっては、顧客からの信頼獲得や商談プロセスの効率化といった観点で、導入の意義は年々高まっています。

SOC2レポートの発行が自社にとってどのような効果をもたらすのかを整理した上で、事業フェーズや顧客特性に応じた投資判断を行うことが重要です。

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